どこで誰がどんな思いで作っているのか知ってもらいたい。
もたはんがネットでの販売を始めたのは今年の4月です。
ネット通販の世界では初心者も初心者、若葉マークが手放せません。
ただ、そんな中でも大事にしている事があります。
それは「どこの誰がどんな思いで作っているかを知ってもらいたい」という事です。
何でもネットが当たり前の世の中になってきましたが
日本の産業は複雑で分かりにくいまま。
着物業界だって同じ事が言えます。
(もちろん良くなっているとは思います)
先日お世話になっている富山のラポージェさんからこんな相談がありました。
「うちの会社は、人様のお着物をお預かりして仕立てるという性質上、本当に発信が難しく、ちょっと怖いということもあってなかなか仕事内容を発信する勇気がなかったんですが、例えば、もたはんさん行ってきたよーなどアップしたら迷惑になったりしませんか?」
もう全然相談しなくていいです(笑)
包み隠さずものづくりを伝える。
もたはんはフルオープンで顔の見えるものづくりを伝えていきたい(もちろんメーカーさんNGの場合もありますが)ので、もたはんさん行ってきたよ〜とか、トントンさん来たよ〜や、作っているレース着物、トスコはんの色襦袢をアップして頂いても大丈夫です!
そうやって人を知ってもらう事で「着物怖い」のイメージも少しは和らぎますし、お客様にお支払い頂いたお金が何に、そして誰に使われているのかも分かってもらえればいいと思います。
MADE IN CHINAでは何も分かりませんからね。
それでラポージェさんを知ってもらって、富山にそんな面白そうなとこあるんだ!と、県外から移住してまでラポージェさんで働きたい!みたいな面白い人が現れたらいいなと。
実は数年前、着物が好きで県外の和裁学校に通っていた若い女の子がもたはんのお客さんにいました。
でも、学校に入ったら現実は厳しく挫折してしまいました。
大事にするべき人材ではなかったのでしょうか?
着物があんなに好きだったのにどんな現実があったのか悔やまれます。
人口減少時代の中で。
今からの時代、人はどんどん減っていきます。着物に携わる人も減っていくでしょう。
福井や富山の人材不足は深刻です。なので、自らの発信を雇用創出・地域貢献にも役立てて欲しい。
これでラポージェさんやテリーナさんが忙しくなって、うちの仕事がなかなか進まなくなったら困りますが本望です(笑)
これは僕の理想論です。
でも、これからの世の中どんな産業も支え合っていかなくてはいけません。
競争は時に大事ですが、誰かが誰かを出し抜いて儲かったなんて話ももう辞めた方がいい。
できる限り仲良く商売していきたいものです。
最後に。
今回このような事を書いたのは、ラポージェさんが本当にいい会社さんだと思うからです。
ラポージェさんのような会社が富山に、北陸にあってよかったと心から思っています。
このご縁を大切にしていく事で、また新たなつながりが生まれ、着物がもっと面白くなる事を期待してやみません。