あなたの好みは?意外と奥が深い浴衣生地【後編】
【前編】に引き続き
浴衣生地に関するお話の続きです。
今回はポリエステルや最新の繊維事情も踏まえてお話します。
機能性でシェアを広げる「ポリエステル」
家で洗えて速乾性があり
シワにもなりにくいと機能面では他者を圧倒するのが
「ポリエステル」です。
元々着物を着ている方には
好き嫌いの分かれるポリエステルですが
シルクタッチの触り心地や
接触冷感で夏も着ていて涼しいなど
生地が進化し続けています。
染めは基本的にインクジェットが多いですが
色の再現性が高いのもポリエステルの強みと言えます。
SDGsの潮流から新有力繊維
SDGsとは「Sustainable Development Goles」の略で
「持続可能な開発目標」のことです。
「世界中にある環境問題・差別・貧困・人権問題といった課題を、世界のみんなで2030年までに解決していこう」という計画・目標
17の目標があり
「つくる責任つかう責任」や
「気候変動対策」の目標が
大量生産大量破棄などの衣料品を取り巻く問題を改善していこうと
ヨーロッパを中心に世界中で起こっています。
最近見るようになってきていますが
「再生ポリエステル」
「オーガニックコットン」
こういった生地は環境に配慮する世界的な流れから
とても注目を浴びています。
ただ日本はこの流れから少し遅れをとっているようです。
繰り返し、世代を超えて着られている着物は
そういう意味では環境に配慮した衣服と言えます。
これからは作る生地に関しても
どこで誰がどうやって作ったのかが
より大切になってくる時代になってくるので
要チェックです。