「着物はかっこいい」が今の若者の視点。

「もたはんさん【きものや●と】にいたんですか!

 友達が今度就職するんですけど

 や●とかっこいいですよね!」

 

 

先日の話。

お客様と振袖の前撮りで

福井県の永平寺に撮影に行った時の事。

 

 

家族写真も一緒に撮られるという事で

ご兄弟も一緒に来られていました。

そこで以前はきものや●とで働いていたんですよと

お話しすると20歳手前の弟さんが

上記のリアクションでびっくりしました。

 

 

僕らが就職した頃は

や●とがカッコいいから就職したという人は皆無。

何かと言えばメチャクチャ人垂らしだった

人事の人に惹かれて入社したという人が多かった。

かくいう私も一緒です(笑)

 

 

あれから15年の月日が流れ

今ではや●とへの入社理由が

「カッコいいから」に変わっているらしい。

何がカッコいいかと言えば

もちろん着物で

ファッションとして

カッコいい、オシャレだと捉えられているようです。

 

 

確かに私も最近の古巣を見ていて

オシャレになったなと思っていました。

でもそれを若い人もそう思っていたんだと思うと

純粋に嬉しい気持ちになりました。

 

 

それと同時にこの

着物=カッコいい、オシャレ

という概念はとても大事な事だと思いました。

 

 

日本を代表する着物専門店が

その概念を発信する事で

それが日本全体、特に若い人に届く事で

着物の将来が開けていくように感じます。

 

 

以前、久留米絣の野村織物さんの職人さんが

若い人が多くて元気だという話をしましたが

若い人が久留米絣の職人を志す理由は

久留米絣がカッコよかったり

オシャレだと感じているからです。

 

 

もちろん理想と現実は違うかもしれません。

や●とに入っての営業接客は大変かもしれません。

職人として日々ものづくりと向き合うことは大変かもしれません。

自分に合わなければすぐ切り替えて辞めるというのも今の若者ですが、それは自由だと思います。

まずは着物に興味関心を持ってもらって沢山の人に来てもらう事が重要です。

そのうちに今の時代に合った働き方に変化できた所が生き残っていく。

それだけのことです。

 

 

「着物はカッコいい」

 

 

たまたまお客様から頂いた言葉で

しかも全く新しい言葉ではありません。

誰に言われるかでここまで変わるかと思うほど

稲妻に打たれた一言。

 

 

常に感性を磨いて

自分もそしてお客様にも

オシャレだな、カッコいいなと思ってもらえるような

お店作りを続けていきたいと

気持ち新たになる瞬間でした。

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