商品名にこだわってて良かった話。

商品をネットを通して

世の中に出す際に

その商品のネーミングには

少し拘っています。

 

 

「どんな名前なら興味や愛着を持ってもらえるか」

結構時間をかけて

ノートに書いたり

その物が生まれる経緯なんかを思い出したりしながら

名前を考えます。

 

 

この名前を考えている時間は

本当に自分の子どもの名前を考える時間と似ていて

唯一違うところは

「字画を気にしていないところ」くらいです。

 

 

先日遠方からお客さんがもたはんに来られました。

LINEで当日にご連絡があり

何でも福井駅に15時くらいに着くので

そこからの行き方を教えて欲しいとの事でした。

最寄りのバス停である「高木中央出村」と

38系統のバスが主に通りますよとお伝えしました。

皆さんもご参考までに。

 

 

そして

来られて初めて分かったのですが

その方は全く目の見えない方でした。

 

 

お店に入られた瞬間

「いいお店ですね」と言って下さって

思わず「どうして分かるんですか?」と聞いてしまったんですが

「匂いと音で分かるんです」と。

 

 

実はこの話は若女将の槙恵さんから聞いたんですが

言葉では言い表せないほど

胸を貫くものがあって

ただただ「すごいですね」としか言えませんでした。

 

 

ここで本題の「商品名にこだわってて良かった話」です。

その方はもちろん目は見えないのですが

もたはんのサイトは見てくれていて

「商品名がいつも楽しいですよね。着物が着たくなります!」と。

 

 

これもまた槙恵さんと話してる会話でした。

(盗み聞きばっかりでごめんない)

ちょうど会話に入ろうとしたタイミングだったのに

今会話に入ったら嬉しくて泣いちゃうと思ったのでやめました(笑)

 

 

でもこんな風に自分がつけた名前、例えば

着物のある生活の中で

日々締めてもらう事で人生がより楽しくなるといい。

そんな思いを込めた「日々紐」

 

 

手ぬぐい半幅帯の「キャベツ畑でつかまえて」

長襦袢の「トスコはんの色じゅばん」

などが面白いと思ってもらえたこと。

 

 

しかも自分の考えが及ばないところで

お客さんに「着物が着たい!」という気持ちを

後押しできていたこと。

本当に嬉しかったです。

 

 

正直名前だけで

これがどういう商品なのか

一発で分からない場合もあると思います。

 

 

でもそれぞれ作り手さんを表に引っ張り出しつつ

使い手さんにどう繋いでいくか。

これも呉服屋の仕事の一つで

その方法がネーミングにあります。

 

 

今回のお客様が言って下さった通り

まだその商品を手に取っていない方に

いかに「着物が楽しそう」だと思ってもらい

かつ「どんな物なのかを伝える」

 

 

言葉にできる事はまだまだあるなと

改めて考えさせられた貴重な体験でした。

これからも着物が楽しくなるような

変な…いや楽しい名前を考えていきたいと思いますので

応援のほど宜しくお願い致します!!

 

実店舗もたはんのご案内

〒910-0806 福井県福井市高木町14−2

営業時間:10:00〜19:00

定休日:水曜日

TEL:0776-54-1376(受付は10:00〜19:00)

FAX:0776-54-0258

交通のご案内:JR福井駅より車で15分

1913年創業。着物専門店として、着物の着方教室からお手入れまで、幅広く対応しております。

お問い合わせはこちら

きものもはたん

きものもたはん-MAP