着物の始まりはお客様の言葉から。
着物ってなに?
日本の民族衣装で、日本人なら知らない人がいないものです。
でもよくよく考えてみると着物ってなんでしょうね?
あなたにとって着物ってなんですか?
僕はこの世界に入るまで着物の事は全く知りませんでした。
呉服屋に生まれながら着物の知識は皆無。
むしろ好きでも嫌いでもありませんでした。
その状態で呉服屋さんに飛び込みました。
飛び込んだ理由は簡単。
「実家が呉服で長男。着物って何かよく分からないから、継ぐ継がないは働いてから決めよう」
ただ周りに誰も呉服屋になろうという人がいなかったので「楽しそうだ」とは直感的に思いました。
日本一の呉服屋さんと言われていた呉服屋さんでしたが、みんなスーツスタイル。
今でこそ着物を着るようになっていますが、当時は誰も着ていませんでした。
働いていたところが大阪だったこともあってか、お客さんに
「酒井くん、私に着物売ってばっかいないで、自分も着なさいよ(笑)」
と言われて「ごもっともです」と、最初ポリエステルの着物を作ったのが、着物を着るきっかけになりました。
これが僕の着物人生のスタートだったと思います。
写真は大阪時代の自分。髪切りなさい、髪を。