お客様とは人として長く付き合いたい!
すみません。
また着物を売りませんでした。
でもどう考えてもその人にとって
「新しい着物を作る」
という選択肢が正解ではないなと
話していて感じたので
「あるものを直して着ましょう!」と
提案してしまいました。
もしかしたらその方は
新しい着物が欲しかったのかもしれません。
有難い事に売って欲しかったのかもしれません。
でもね。
1時間ほど話してみて
「今この人にとって着物を買う事が最適ではないし
僕にとっても着物をお売りする事がベストではないな」
と、思ってしまったのです。
話していると
着物好きだったおばあちゃんの着物が沢山あるし
今から着物の着方を習いたいのだそうです。
それなら話は早くて
「その着物を直して、着方教室に通ってもらう」
これが僕にとっての正解です。
僕は前職の呉服屋さんを辞めた大きな理由の一つが
「お客様と長いお付き合いができないこと」でした。
どうしても雇われの身であれば
売り上げを短期的な売り上げをすぐに作らねばなりません。
着物が好きで、話が合うお客様でも
売り上げが作れなければ
上からはあまりいいようにはみられません。
お店も転勤などで変わってしまいますしね。
これでは安心して
そして長くお客様とお付き合いができないなと思い辞めました。
人にはタイミングというものがあり
お買い物も
人との出会いも
そして別れも
全ての事にタイミングがあります。
なので
お客様にとってベストのタイミングでの
着物との出会いを見極めて差し上げるのも
僕たち呉服屋、もとい
販売をしているの人の仕事。
長いお付き合いの中で
そういう場面に出会える事が嬉しくて
この仕事をしています。
めっちゃ綺麗事ですが
綺麗事って大事です。
お客様とは人として長く付き合いたいのです!